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『ホーム・アローン』監督は“クリスマス狂”?『クリスマス・クロニクル』製作秘話を語る

2018年12月20日(木)配信

Netflixで独占配信中のオリジナル映画『クリスマス・クロニクル』をプロデュースしたクリス・コロンバスにインタビュー。「ホーム・アローン」シリーズや『ハリー・ポッターと賢者の石』(01)など、数多くのファミリー映画を手掛けてきたコロンバスだが、本作も子どもだけではなく、大人も童心に返って楽しめるファンタジー映画となっている。クリスマスイブの日、サンタクロースの存在を信じる少女ケイト(ダービー・キャンプ)と、妹をからかう兄テディ(ジュダ・ルイス)が、ひょんなことから本物のサンタ(カート・ラッセル)と遭遇。2人がサンタと共に、一夜の大冒険に繰り出すことになる。「僕は“クリスマス狂”と言っていいほど、クリスマスが大好きだ」と言うコロンバス。「クリスマスの時期は人が優しくなり、施しの精神が出たりするから。でも、同時に孤独や寂しさ、悲しさを感じて落ち込む人もいる。そういう感情のコントラストがあらわになるクリスマスを舞台に映画を作ると、物語がよりドラマチックになるんだ」。子どもたちがサンタと共にトナカイが引くソリに乗り、町中を飛び回るシーンは見ているだけで胸が弾む。「クリスマス映画でトナカイが飛ぶシーンをよく目にするけど、僕はそれを観て、すごく嘘っぽいと思っていた。トナカイはクマくらいの大きさだから、簡単に飛べるわけがない。もっと空気を押し出し、懸命に走ってようやく飛べるはずだと。今回はリサーチを重ね、トナカイがリアルに空を飛ぶシーンにしたいと思ったんだ」。大勢の子どもたちへのプレゼントが入ったサンタの袋。その中を覗くと、異次元空間のように無数のプレゼントが飛び交っている。「あの発想はもともと脚本にあり、すごくいいアイデアだと思った。あんな小さい袋のなかに、どうやったらたくさんのプレゼントが入るんだろう?と僕も不思議に思っていたので。あの袋が北極までつながっている点も気に入ったよ」。サンタ役のカート・ラッセルがノリノリで歌って踊るミュージカルシーンは、最初の脚本になかったが、コロンバスの思いつきで追加されたそうだ。「僕がいちばん好きなシーンだ。『ここで歌を入れたらどうだろう?』とカートに提案し、やることになったよ。それで『ホーム・アローン2』で一緒に仕事をしたチームを呼び、みんなで撮影したんだ。たった45分で撮り終えたけど、ものすごくパワフルな映画のクライマックスシーンになったと思う」。子どもたちの手紙を読み、毎年彼らにプレゼントを渡してきたサンタは、彼らの成長を年々見守ってきた懐の深い存在でもある。そのサンタが、大人になった彼らと再会し、幼少期のエピソードを語るシーンが実に味わい深い。子どもたちを楽しませるだけではなく、大人が胸の奥にしまっていた少年少女時代の思い出まで引き出してくれるのだ。ちなみに、コロンバス自身は、サンタの存在をいつまで信じていたのか?と尋ねると、イースターの思い出から話してくれた。「イースターで祖母の家に行った時、普通はイースターバニーが運んでくるはずのイースターエッグが、押し入れに入っているのを見つけてしまったんだ。『もしかして、イースターバニーっていないの?だとしたらサンタクロースもいないの?』と気づいてしまい、2度ガッカリしたことを覚えている(苦笑)。ただ、いまもサンタがいるのではないかというワクワク感は、持ち続けていたいとは思っている」。今回、Netflixで本作を手掛けた理由についてはこう述べた。「90年代から2000年くらいまでは、本作ぐらいの規模の映画なら劇場公開されていたと思う。でもいま、ハリウッドのスタジオは、ボードゲームやコミック、小説が原作のもの、すなわち、すでに知られているマーベルやDCなどのフランチャイズものでないと、怖がってお金を出してくれない。いま、作れるとしたら、Netflixだけだ」。近年は、監督よりもプロデューサーとして手腕を発揮することが多くなったコロンバス。「プロデュース業のおもしろさは、作品の全てに関われることだ。脚本や、キャスティング、ロケーションも決められるし、新しい監督を発掘し、彼らの初監督作を世に送り出せる。今後もたくさんおもしろい作品を手掛けていきたいよ」。実際、本作のメガホンをとったのは、『アングリーバード』(16)で監督を務めた若き俊英クレイ・ケイティスだ。思えば、コロンバス自身も24歳でスティーヴン・スピルバーグから才能を見出された1人であり、その恩恵がまた次の世代へとつながっていくことも感慨深い。まさに本作は、コロンバスのスピリットを受け継いだとびきり楽しいエンタテインメント作に仕上がっているので、ぜひクリスマス前に楽しんでほしい。

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